カンボジア初の時計学校、Prince Horology訪問!その1

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時計サイトの気になるニュース

去年、SJXという時計愛好家のニュースサイトでこんな記事を発見した。

Cambodia’s First Watchmaking School Opens in Phnom Penh
https://watchesbysjx.com/2019/12/cambodia-watchmaking-school-prince-horology.html


なんと、カンボジアはプノンペンに、ガチの時計製作学校ができるそうだ。これには本当に驚かされた。

時計を学ぶ環境は限られている

というのも、従来、アジア人が時計製作を学ぶ機会というのはとても限られており、国産の時計メーカーを多数抱える我らが日本のいくつかの専門学校か、もしくは香港にある時計学校しか選択肢が無い…と当の国内時計学校関係者から聞いていたからである。そしてそれは仕方ない事なのだと、個人的にまったく意識する事は無かった。


Webサイトはこちら。
PRINCE HOROLOGY
https://princehorology.com/

なんと東南アジアに、しかも!カンボジアにこんな最先端の時計学校ができるなんて、全く想像がつかなかった。記事を見てもしばらくは何かの間違いじゃないかと思ったほどだ。
aaf無題
見よ、この最新設備。。。ため息がでる。。
aaf無題

時計愛に満ちた時計学校

気になって気になって仕方がない。素人時計師としてはもちろんだが、単純にビジネスや時計業界の将来展望などの観点からも、非常に気になるし、ワクワクさせられる案件である。

というわけで、どうしようもなく気になったので、はるばるプノンペンまで見に行く事にしたのであった。

アポ取りへのアプローチ

もちろん自分は良識ある社会人であるので、いきなり突撃して侵入するわけにもいかない。まだOpen前という事もあり色々と整っていないと思われたので、まずは手を尽くして関係者を探し出し、個人的にアポを取ることにした。これが結構苦労した。。。

先方もまさかイチ時計好きがコンタクトを取ってくるとは想定していなかったらしく、怪しくない者だと納得させるのに結構苦労した。が、こちらの意図に理解を頂いてからはとても紳士的かつ親切、丁寧な応対を受けてしまい、逆に恐縮しきりであった。

カンボジア初の時計制作学校設立の背景

尚、学校の名前は『Prince Horology』である。カンボジアでビジネスをしたことのある人ならすぐに分かるのだが、Princeというのは当地の不動産開発の一大企業グループで、この企業の設立した財団から援助を受ける形で開校している旨がサイトに記載されている。以下はこの基金のロゴ。
aaf無題





つづーく。



Jaeger LeCoultre Memovox E855 (GOLD) 美しすぎ

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愛機、ビンテージのジャガールクルト メモボックス、e855である。

ほんと美しすぎる。

そんなことは分かり切ってるのだが、何度見ても美しすぎるので一応。。。。

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見よ、このコンディション。メキシコの時計屋から買った。

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ラグの形状。アンティーク時計なのに古すぎず、現代にも通じる曲線美。美しいー

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インデックスも針もゴールド。

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うーん絵になる。かっこよすぎるぜE855.

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このモデルは複数デザインがあるが、何度も言うが、この六時の細長いインデックス、かつ夜光付きのドーフィンハンドが圧倒的にかっこよい。

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んー、アラームインジケーターの△が最高。

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黒い安ベルトでも十分にかっこよい。

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袖口から金色の時計が見えると、何かこう温かみのある時間を過ごしているようでほっとするのです。

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苦心してSSも手に入れた。それがこちら。かっこよすぎ。

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も一枚。
僕の中で、アナログ時計の中で全時計の中で一番かっこよいのがこの時計です。
言い過ぎ?w
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以上、ビンテージのMemovoxのお話でした。


 

G-SHOCK 黒いのヨイねーーー


電池交換で預かったG-Shock・・・ めっちゃよいやん。。。。

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サイズは小さめ。

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Baby-Gと書いてある。Babyなのにこのサイズ感!
機械式時計に慣れてると大きく感じる。

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この腕への収まりを見よ!腕の太さに対する時計の直系の割合が大変にちょうどよろしい。
欲しくなった。

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ヨイー。スポーツにも絶対いいが、これだけ収まりが良いとビジネスでも全然OK。むしろオフのときにこれだと少し地味すぎる気がするので、積極的にオンでつけてよいのでは。。。

というか持ち主がバリバリのビジネスマンなので既にオンでガシガシ使われているのだが。
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思わず写真撮りまくるのでありました。

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以上、腕にはめてカッコよかったBaby-Gのご紹介でしたとさ。







ベトナム飯&Vulcain Cricket Nautical

ベトナムに行ってきた。これはホーチミンシティの高島屋(たぶん)デパートの上にあったレストランで食べたベトナム飯。やばー。めっちゃうまかった。

本場のフォー(phở)。
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ベトナム料理はいろんな国で食ったが、ベトナムで食うのが圧倒的にうまい。あたりまえか?w
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空芯菜炒め。東南アジアではお決まりだが、、、これもうまい!!
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Banh Xeo(バインセオ)。
ひき肉やもやしをサクサクした生地で挟んだやつ。甘辛ソースに付けて頂くのだが、、、これもまた、、、うまい、、、!!
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うますぎてフォーおかわり。フォー?ていいんだろうか…きしめんのような麺だが。。。これまためちゃくちゃうまい。満腹の状態で食い始めたのだが、全然食えるくらいうまい。。。
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これが牛肉たっぷり。うまい
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米の生地に野菜や肉を巻いてタレにつけて食べる。ググって探してみたが、どうやら「ネムルオンニチャン」という料理らしい。これも海外で食べたことあるが、本場のはめちゃくちゃうんまい。
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お供の時計はVulcain Cricket Nautical。
旅にはアラーム時計が結構便利なのです。戦争証跡博物館の前の壁をバックに。
水色のステッカーは博物館にきたら入館証代わりに貼られるシールで、平和の象徴である鳩がプリントされている。これが博物館の前の壁に道路沿いにびっしり貼られてたので僕も一枚貼った。
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ベトナムと言えば旧フランス領インドシナ、つまりフレンチがうまい。そして安い。昼は迷わずフレンチコース料理。シルバーの食器とシルバーの時計がかわいらしいランチョンマットの上で映える。
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以上、ベトナム飯とクリケットノーティカルでしたとさ。






 

WAKMANN クロノグラフのビンテージ感

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Wakmannというブランド名を聞いたことある人はきっと相応のビンテージ時計好きであろう。 

1895年生まれのWakmann氏がポルトガルで立ち上げた時計ビジネスに端を発するこのブランドは、後にスイスのBREITLINGと共にアメリカでBREITLINGを立ち上げるなど、知る人ぞ知るクロノグラフ界の雄である。
 
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この端正なたたずまい、まるでクロノグラフのお手本と言っても言い過ぎではないだろう。

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丁寧に夜光が盛られたアラビア数字インデックス、赤く特徴的なクロノグラフ針、細かく刻まれた目盛り、美しくブルースチールで仕上げられた針、さらには美しく切り落とされたプッシュボタン、などなど。。。 

当時アメリカで隆盛した時計産業の中でも独特の存在感を放っており、今見てもそのクオリティの高さは一目瞭然である。

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ワックマンのロゴが∞のような形になっているものはたまに見るが、僕はこのロゴが大好きである。この個体も、このロゴで状態がいいものを待っているときに出てきたもので、即買いした。

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手に入れたときはかなりくすみや汚れ、サビがあったので結構根気強く落としていったもの。大変気に入っている。

もちろん、リアル生活でWakmannの時計を巻いている人など一度も見たことはない。。。w

以上、Wakmannの激渋なクロノグラフのご紹介でしたとさ。










SINN EZM3をヒルシュのストラップにする

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ストラップ交換の巻。

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カーフとシリコンの合わせ技で、エレガントな見た目かつ抜群のつけ心地を実現しているビルシュストラップ。

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超実用時計であるところのSinn EZM3に装着してみた。

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黒と赤がめちゃめちゃ合っている!

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ヒルシュロゴ。ここだけなんかイマイチなんよな…プクッとしててやや野暮ったい…グレード感はある。

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休日のサッカーのお供に。

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と言っても観戦専門だが…

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イイねー

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ヒルシュストラップ、オススメです。







BELL&ROSS Vintage126やっぱいいなあ

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 ベルアンドロス。時計好きの人々にとってはどのような印象をもつブランドなのだろうか?

少なくとも僕にとっては、時計を好きになり始めた時期、パラパラとめくっていた時計雑誌でものすごくかっこよい広告を見て以来、憧れのブランドであり続けている。

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たしかにムーブメントは汎用ムーブメントであるところのETAを搭載していて、いわゆるエタポン時計としてファッションブランドとみなされるかもしれないが、これは誤解だと申し上げたい。

ベル&ロスがETAを採用している理由は、僕はベル&ロスの目指すところとして創業者が明言していたSINNにあると考えている。SINNは超実用時計として、実用的に計測することに重きをおいて制作されていた時計で、外装や仕組み、構成に色々と工夫をしていたが、ムーブメントに関しては実績もありパーツ交換も用意なETAを意図的に採用し続けていた(と僕は考える)。

ベル&ロスもこれに倣い、ムーブメントはあくまで時計の一部として、それ以上に時計ファンに響く斬新なデザインコンセプトや品質の高いケース、ダイアル、ブレスレットに投資するという方針なのだろう。
 

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この時計はビンテージ126と名付けられた時計で、ETA7750が搭載されている。本来なら三ツ目クロノグラフなのだが、ビンテージクロノグラフのデザインに寄せるためあえて二ツ目となっている。

インデックスエンドにある夜光のポチっとした部分がめっちゃ好きで、お気に入りの時計である。

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好みで言えば、サファイアガラスの風貌はあまり慣れていないので、すこしピカピカしすぎな印象がある。プラスチックのもっさりとした風貌のほうが好みではある。

が、モダンウォッチなので仕方ない。文字盤はくっきりと明るく映るし、高級感があるのでこれはこれでよい。

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純正のレザーバンドも質感が高く大変お気に入り。とにかくかっこいい。ETA7750の上質仕上げのムーブが入っているため、精度はめちゃめちゃ良い。ビンテージ時計とはこの点で決定的に異なる。笑。

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ビンテージクロノグラフに寄せたモダンクロノグラフ、とてもおすすめな一品である。

実はリアル生活で一度この時計が被った経験があり、仕事中ではあったがついつい時計の話を振ってしまった。どうやらベル&ロスの代理店と取引がある方らしく、社員価格?で購入を勧められたときこの時計を気に入って、もう十年以上使っているとのことであった。素晴らしい方だ。。。


以上、ベル&ロスのビンテージ126のご紹介でした。











あけましておめでとう2020!

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というエントリを書かないとなんか更新しにくくなったので気分的に。。。

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昨年は時計がらみで色々と出会いのあった一年でございました。
お世話になった皆様、その節は誠にありがとうございました。

今年は、時計がらみの出会いをさらに増やしたいと思っているので、
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

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以下、暇な人のみ読んでください。


時計の何が好きか

こんなブログを読んでるあなたはきっと時計好きだと思うので、このテーマについて少し考えてみてほしい。あなたは時計の一体何が好きなのか?

一口に時計好きといってもこれはほんとにまちまちで、色々なコレクターの方の投稿を読んでいるが、だんだんと嗜好の合いそうな人、合わなそうな人というのが分かってくるのが面白い。

時計とはなんぞや、という哲学的な疑問には、すでに偉大なる先人であるところのアルキメデスが非常に鋭い考察を与えている。テセウスの船というテーマの問題に関する、『四原因説』という回答である。

テセウスの船(Wikipedia)

ギリシャ神話

プルタルコスは以下のようなギリシャ伝説を挙げている。

テセウスアテネの若者と共に(クレタ島から)帰還した船には30本のがあり、アテネの人々はこれをファレロンのデメトリウス[1] の時代にも保存していた。このため、朽ちた木材は徐々に新たな木材に置き換えられていき、論理的な問題から哲学者らにとって恰好の議論の的となった。すなわち、ある者はその船はもはや同じものとは言えないとし、別の者はまだ同じものだと主張したのである。

プルタルコスは全部の部品が置き換えられたとき、その船が同じものと言えるのかという疑問を投げかけている。また、ここから派生する問題として置き換えられた古い部品を集めて何とか別の船を組み立てた場合、どちらがテセウスの船なのかという疑問が生じる。


ー中略ー

アリストテレスの四原因説

アリストテレスの哲学体系では、事象の原因を4つに分け(四原因説)、これらを分析することでパラドックスに答えることができるとされる。アリストテレスによれば、ある事象が「何であるか」は「形相因」であり、その観点では設計などの本質が変わっていないため、テセウスの船は「同じ」であるとされる。同様にヘラクレイトスの川も「形相因」的には変わっていないが、「質料因」が時と共に変化しているとされる。

また、「目的因」から見ると、テセウスの船は「質料因」としての材質が変わったとしても、テセウスが使った船であるという「目的因」は変わっていないとされる。「動力因」は誰がどのように作ったかを指し、テセウスの船の場合、船を最初に作った職人は同じ道具や技法を使って修理(部品の置換)をしたと考えることができる。


つまりは、時計という物体を認識するとき、時計の何をもって時計と判断するか、というとらえ方は四つあるという提言である。これは鋭い。この四つのとらえ方というのは質量因、形相因、作用因、目的因、である。

詳しくは上記Wikipediaを読んでいただくとして、これは時計が世の中に産まれ、その時計に価値を見出す人が産まれる現象を説明する提言として、また、ご自身の時計愛を客観的に見つめなおす視座として、とても有益な考察だと思う。

少し砕いて言えば、質量因は時計の材質、形相因は時計という概念、つまり時を表すという機能、作用因とは時計が作り上げられる工程、そして目的因は実際に使ったり売ったりする目的だと言い換えることができよう。こうして四つに分解するだけでも、嗜好はかなりバラバラである事がお分かりいただけるのではなかろうか。

…というのを踏まえて、自分の嗜好を改めて見返して、新年の抱負代わりにこのブログは何でないかを考えてみた。


『いつかデイトナ欲しいよね』は何でないか
  • ショッピングサイトではない。商品を売ることは無い。
  • 掲示板サイトではない。読者同士の交流は無いほうがよい。制御できない。
  • ニュースサイトではない。時計のニュースは日々溢れていて個人で追いかけるのは不可能。それを分かりやすく説明するのはもっと不可能。
  • 宣伝サイトではない。特定のブランドの宣伝を目的としたエントリはない。需要が無い。
  • 日記ではない。読み手が読んだ後何も心に残らないものを書きたくない。個人情報も書かない。
  • 批評ではない。悪口は書かない。誰かが読んで傷つく可能性のある事は避ける。
  • 政治、宗教の話はしない。不要な争いは避ける。



皆様も、2020年が時計愛にあふれたよい一年になることを祈っております。





H.モーザーのエンデバー・トゥールビヨンめちゃ良い

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普通の人は確実に知らないであろう高級時計メーカーの一つ、モーザー(H.Moser & Cie)。ヒゲゼンマイまで自社で作る真のマニュファクチュールで、時計通をうならせるブランドである。

こないだふらっと寄ったショッピングモールに売っていたので少し見せてもらうことに。エンデバーと呼ばれるモデルのトゥールビヨン搭載モデル

うはー

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独特のグラデーションの文字盤は、フュメと呼ばれている。写真だとなかなか難しいのだが、生でみるとヤバい良い。
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ダブルヘアスプリングのトゥールビヨン。これもう良すぎて、スゴイとしか言葉が出てこない。。。
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ビンテージ時計愛好家的には少しデカいかな?と思ったが写真で見るとそうでもないな…
リューズのデカさは古き良き懐中時計を髣髴とさせる。

裏面の仕上げはさすがの一言、圧巻。
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なんと自動巻きである。世界限定20本!











フランクミュラー自動巻のブレス調整

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を、とある女史から依頼されたのでここに記録を記しておく。

フランクミュラーのレディース自動巻。

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定価は百万円ちょいだろうか?
FMは昔女子連中(に贈り物をするオッサン達)に大変人気であった。今もなんかな?
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外したコマ。

一つあたりのコマ、デカくない??
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別角度から。
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コマはずす前。
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外した後のコマと。
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こんな感じのブレス。質感は良い。肌触りも滑らかで、さすが金属の仕上げにはこだわっている。
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コマのアップ。左右に棒のついた小コマがあり、その棒が、真ん中に二つ穴が空いた小コマを貫く。
外すときは、こじ開けにセロテープで養生したものを差し込んで静かに抉る。押す力三割、回す力七割くらい。でないと、こじ開けがピンを傷つけてしまう。
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ブレス。
きれい!!磨けばもっとキラッキラになるはず。
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ちょうどよいサイズになって良かった良かった!

手元の似たような形のWittnauer Futuramaとの2ショット。史上初ではないでしょうか。
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リストショットをおねだり。
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歳を重ねるとどうしても腕が細くなるので、こうした調整はこまめにやらないと時計の着用頻度が下がってしまう。

フランクミュラー意外と良い!

さて、フランクミュラーは、エタポン高級時計の急先鋒として時計好きには酷評されがちである。

しかし実際手に取ってみると、ケース、ブレスの仕上げはグレード感が高く、ダイアルの審美性は言うに及ばず。女性のアクセサリーとしては、時計のメカ感とアクセサリーとしての芸術性を高いレベルで融合させていることが分かる。

食わず嫌いはモテない。頑固な機械式時計オタクにこそ、是非店頭で一度手にとって見てみて欲しい。


以上、当ブログ初登場、フランクミュラーの時計について、でした。





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