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2020年05月

時計のワインディングマシーン(自動巻き上げ機)を使う際の注意点

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最近始めたTwitterで、時計の巻き上げ機(ワインディングマシーン、以下オートワインダー)についての話題があったので覚書として。。。

目的を理解する

オートワインダーの目的は、以下のような要素が考えられる。
  1. 時計置き場として(必要要件)
  2. 時計を飾る目的で使用するもの(審美要件)
  3. 自動巻の時計を止めないためのもの(機能要件)

んで、このうち1と2が目的なのであればワインダーでなくても普通の時計ホルダーでも良いハズなのだが、どういうわけかゴージャスでかっこいいホルダー(特に斜め・縦型で時計を豪華に魅せる事ができるタイプ)はオートワインド機能がついている事が多いので、結果的にオートワインダーを買ってしまう事になる訳である。

大事な時計を、できるだけ審美性の高い状態で保管したいと考えているのは自然である。高い時計ケースを探していけば、かならずオートワインディング機能を備えるケースに行き着く。電動で動いてくれるので良さげに見え、グレード感も出てくるというのは理解できるし、実際に見ていてゴージャスで時計も映えるため、食指が伸びるというのも理解できる。

また、機能要件に関して、時計が止まりカレンダー機構が長い間止まってしまうと、次に使うときに調整等に一苦労する事になる。カレンダーでなくても、ゼンマイの巻き上げを厭う人が多い。その点、ケースから取り出してすぐに腕に巻いてつかえるオートワインダーはとても魅力的である。ここは、誰もが同意する所であろう。


オートワインダーのリスク

一方、オートワインダーが賛否両論ある理由としては、使用にあたりリスクが発生するからである。静音性や巻き上げ方向の指定などの機能要件はおいておいて、以下のようなリスクが考えられる。

  • 電気系統の故障による出荷・発熱リスク
  • 磁気帯びリスク
  • オートワインド機能により断続的に巻き上げられる事による時計内部の機械への負荷

んで、このうち電気系統の故障に伴うリスクは工業製品としての一般的リスクなので時計に特化していないのだが、磁気帯び、及び内部機械への負荷については時計特有のリスクとして考慮が必要になる点が、ポイントだと考える。

時計内部へのダメージリスク

では、時計内部へのダメージとはどのような事が考えられるだろうか?
まず思い浮かぶのは駆動系・調速機構へのダメージである。機械式時計のゼンマイというのは、きっと、ほとんど多くの人は直接触ったことがないと思う。僕は何度もこのゼンマイを手動でセットしたことがあるので分かるのだが、このゼンマイというのはものすごい力で香箱に詰まっていて、それを押さえるための調速機構も、ものすごい力を受けている事になる。

だから、時計の運針を常時行うというのは、小さな見た目からは想像もつかないくらいの力を常時かけ続けることになる。機械にとって一番良いのは、ゼンマイが完全に解けた状態、つまりトルクが0の状態であって、この状態を長くキープすることが機械の寿命を永らえる事につながる。これはよく覚えておいてほしい。

また、大事なことは、ゼンマイが少しでも巻かれている状態であれば、時計への負荷はかかり続けているという事である。よく、巻き上げきった状態が続くのが良くないと思っている人がいるが、90%巻き上げられた状態と20%巻き上げられた状態は、どちらも機械に負荷がかかっているという時点で等しく悪い(もちろん負荷の大きさは変わる)。

駆動系のほかは、自動巻き機構へのダメージである。常に動作し続ける部分である自動巻き機構はそれだけ摩耗や故障も多い。時計を止めないために巻き上げ続けるためにワインダーを買い、それによって自動巻き機構へダメージを与えることになっては元も子もない。回る速さは特に部品に影響するため、注意してほしい。回転速度が早ければ早いほど、当然負荷も高い。

時計の機械を長持ちさせないなら動かさないこと、これに尽きる。オートワインダーはこの原則に真っ向から立ち向かっているため、時計愛好家からの非難も絶えないのである。

ちなみに、巻き上げ方向とは逆にセットしておけば、すくなくとも上記2つのリスクのうち、駆動系へのダメージは軽減できる。

では、どのように使うべきか

僕の個人的見解で言えば、オートワインダーは悪ではない。審美性の高さや機能性の高さから製品の意義自体には大いに納得できるし、なんならカッコいいのがあれば僕もほしい

ただし、工業製品としての使用リスクに注意を払うこと、および時計内部の機械への負荷は最小限に留めることを忘れないようにしたい。具体的には、
  1. 信頼できるブランドの製品を買う。不良品報告や事故の報告が無いことをしっかりと確認する。
  2. 動かさない時にはすぐ主電源を切る、あるいは電源を抜くことができる製品を選ぶ。
  3. できるだけ香箱が”低いトルク”の状態を保ちつつ、”断続的”に”低速”で巻き上げ続ける設定が可能な製品を選ぶ。
  4. ただの時計ケースとして使う。
  5. 手巻き時計を入れ、無駄にくるくる回る様子を楽しむ。笑


以上、オートワインダー、あるいはワインディングマシーンに関する一考察でございました。読んでいる方の時計ライフに、少しでもお役に立てれば幸いです。


 *ヴィトン特注のウォッチワインダー、お値段たったの1000万円なり。
aw







カルティエ マストタンク(初期)VS タンク

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仕事もできて時計にもこだわる某O女史が素晴らしいカルティエタンクを巻いていたので、手持ちのマストタンクと記念撮影してみた。このマストタンクはジャンクで拾ってきて直したもの。 CHLE4150

うーん美しい。。。。どっちも美しい。

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言うまでもないが左側がタンク(クォーツ)、右側がマストタンク(手巻き)。初期のマストタンクには、Must de という文字が入っていないそうで、ごくまれにこの文字盤を見る。

大きさも佇まいも非常によく似て見えるのだが、針の色、文字盤の色、ケースの縦横比、質感、リューズの形やグレード感、リューズ石の形(スピネルという宝石らしい)、などなど結構いろんな違いが見えてくる。ちなみにもちろん、お値段は十倍近く違う。

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革ベルトは純正 vs 露天レベルの安物。並べるのもおこがましい、、、w

タンクのベルトは真っ黒のほうが品格が出てよいね!
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少しアップ。ケースの横でネジ止めされているのも違うポイントだ。

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ちなみにこのマストタンク、直した直後はこうやってNATOストラップを通して巻いていた。こんなことするのは多分僕ぐらいであろう。VULCAINのレディースダイバーについていたものである。

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こっからはマストタンクのみ。闇にも映える。

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サイズは小さいが、ONで十分着用可能な品格を備える。

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精度はOHしたてて文句なし!視認性も抜群、本当に上品な時計である。。。

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あまりに格好良いので何度も見てしまうのでした。あと、とても軽いのが良い。

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以上、カルティエタンクとマストタンクのツーショットでした。





Twitter始めた → @HorologyWatchi1

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何年ぶり何回目になるんだか…

最近、COVID-19の情報収集でTwitterをよく使っていた。Twitterは信頼できそうな人をフォローさえしていれば、その人が勝手に情報を取ってきて勝手に解説をしてくれるので、いちいちニュースを追うのがものぐさな身としてはとても助かるのであった。

んで、なし崩し的に色々読んでいくと、、、時計関係のつぶやきがとてもおもしろいことに気づいた。何人か時計業界で名のしれた人をフォローしたりしたが、メディアやInstagramよりも、もう少しぶっちゃけたことを喋っていておもしろい。しかも、こういう人たちも勝手に情報を取ってきて勝手に解説をしてくれるので、とても有り難い。

ということで、もう5年位呟いていない本垢をおいといて、時計垢(@HorologyWatchi1)を作ってみた。 一応リンクというところにこのBlogのURLを入れておいたが、まあ誰も踏まないであろう。。w

更新内容は、Blogに書くほどでもないがInstaに上げれるほどのものでもなく、かといって完全に忘れるのは少しもったいない備忘録、、、というような感じになるであろう。あと、FF外から失礼します文化がまったく理解できないので、それを許せない人に怒られたりして意外とすぐにやめるかも。。。😅

なんか名前を書いたら勝手にユーザー名を決められ、しかもそれがHorologyWatchi1という、腹痛が痛いような感じの名前になってしまいやや凹んでいる。。。(後で変えられることを今知ったが時既に遅し)
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以上、どんだけ今更やねんという感じですが、Twitter始めた話、でしたとさ。


迷うのは、ここのアップデートをTwitterに流すかどうかなんだよなー。全然Twitterに流すような価値のある情報ではないのだが、まあ物は試しで今度流すよう設定してみようっと。







カンボジア初の時計学校、Prince Horology訪問!その4

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引き続き構内の設備を見学していく。

金属加工室が本格的すぎる

金属加工室にはこんなものもある。

CNCフライス。でかっ!!本格的すぎる。入学したい…
CNCフライスとは、簡単に言うと穴あけマシンを固定してコンピューター制御でグリグリ動かしながら金属加工をする機械。素材を積み上げていく3Dプリンターとは逆の機械。
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うーん、すごい。。。。

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こちらはシャブリン社製の精密旋盤。
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ほかにもいろいろ機械があったが撮り忘れた。。。


こちらは生徒さんが使うロッカー。なんとロッカーまでスイスから輸入!!なんなんだ!!
そしてやはりかっこいい。開け閉めさせてもらったが、音が違った。笑。
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Prince Horologyに別れを告げる

ひとしきり回った後、後のスケジュールもあったので丁重に挨拶を交わし、市内に戻ることにした。

入り口横の待合スペースのソファ。

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学校の敷地をでて、大通りから振り返る。この中を入っていくと、学校に着く。
知らないと絶対たどり着けない。

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トゥクトゥクで市内に戻る。30分くらいかかるのだが、2ドルを渡せば問題なく連れて行ってくれる。風と振動が心地よい。

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そしてプノンペンの空港から帰路へ。
東南アジアの夕陽がまぶしい。キレイだなー。

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と、オープン前の時計学校、Prince Horologyの興奮がまだ冷めないのだが、このまま飛行機に乗り帰国しましたとさ。

今回は時計師の方々に会えなかったのが残念だったのだが、メールでいろいろと質問を送ったところとても丁寧に答えてくださったので感謝である。いずれ、日本語訳にしてブログに載せるつもりだ。


東南アジアの時計の未来に思いをはせる

カンボジア初の時計学校、おそらく日本人では初潜入であっただろう。御覧の通り、最新の設備、最新の環境が整い、現役時計師から指導を受けられるという東南アジア屈指の恵まれた環境である。

その1でも書いたが、アジアで時計を学ぶ環境は限られており、特にこういった時計制作までできる環境というのは非常にまれではないだろうか。東京のみなさんはヒコ・ミズノがあまりに身近なので実感がないかもしれないが、そのヒコ・ミズノの学校関係者の話によると、そういった本格的な時計学校はアジアでも2,3くらいしかないのでは、という事であった。

まさかカンボジアにこういった学校ができているということはご存じ無いであろうが、いつの日か知られる日も来るだろう。その時に、多くの時計師が、質の高い時計技術を学び、個性豊かなオリジナル時計を作成し、ゆくゆくは独立時計師アカデミー(AHCI)で脚光を浴びるスターが誕生していれば、いいなあ。


以上、4エントリに渡る、時計学校訪問記でしたとさ。走り書きで申し訳ない。


※関連記事は以下から御覧ください。



タグホイヤーの電池交換&クリーニング

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お世話になってる人から電池交換を頼まれたので、ついでにクリーニングもしますよと預かる。

タグホイヤー クォーツ時計。
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これと同じものを頼まれるのがもう3人目なんだが、そんなに人気だったモデルなのだろうか・・・?確かに高級感のある深い青ダイアル、視認性の良いインデックス&針、良質のステンレスブレスは良いものである。クォーツにしてはちょっと重いなあと思ったのだが、それもまたよい。
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長年使ってきたのであろう、小傷が入っている。

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裏側。潜水服の刻印がある。ここに汚れがたまりやすく、この個体も皮脂汚れが付着している。

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中身を取り出す。

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ハンディリューターで磨く。サンエーパール。

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ヘアライン加工用スポンジでヘアラインを修復。まずは荒いやつからスタートし、傷をとりつつヘアラインを仕上げていく。

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ブレスの真ん中はポリッシュ加工されているので適宜マスキングテープ(TAMIYA)でマスキングしながら仕上げる。ただ、あまり削り過ぎたくないため、ある程度の傷は消さずに残す。

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研磨中は研磨剤が飛び散るので、汚れてもいい服でやる必要がある。また、細かい粉塵も出るので、N95マスクを着用することをお勧めする。あるのとないのとでは、全然違います。ほんと。


ブレスも裏蓋も超音波洗浄機に沈める。五分間洗浄。

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この瞬間がなんともいえず快感。。。出したらピカピカに!


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ベゼルの墨入れが落ちてるところがあるので、敬愛するゼンマイワークスの記事を思い出し、必殺タミヤカラーで修復。これが意外と落ちないのである。ちなみに前は黒の油性ペンとかをつかったりしていた。

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こんな感じでインクをいれ、ふき取りつつ色を入れていく。4が難しかった。。。
ある程度インクを落としたら、つまようじをこすりながら余計なインクを落としていくことで、
かなり細かな調整が可能。

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パッキンは状態がよかったのでグリースを塗って再利用。
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新しい電池で順調に動作。

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おおーーいいねー!装着感が抜群に良い。

ブレスレットはもうちょっとポリッシュしてもよかったかな?
まあどーせすぐ傷がつくからいいか。
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この通り、キレイにしてお返ししたところとても喜んでいただけた。

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ブレスレットのポリッシュ部とヘアラインの切り返しの部分はやっぱクッキリさせるほうが高級感があって良いね!この時計はベゼルもポリッシュ仕上げなので結構細かい研磨が必要であった。でも楽しいから全然良い。


以上、タグホイヤークオーツの電池交換&クリーニングでした。




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