では、バラし始めるとしよう。


…この皮脂汚れよ

裏蓋はスクリューバックではなくネジ止め式であった。今はいいが、10年…20年と経ったときにネジはまだちゃんと着脱できるのだろうか?

あるいは、メーカーのオーバーホールに出せばちゃんと取り替えてくれる部分なのだろうか。

残念ながら今の僕の知識と技術では、このネジの強度を高めたり耐久性を強めたりといった処理は分からない。ので、洗って再利用するのみ。
やはりネジ止め部分までは汚れが浸透し、このように頑固な汚れがこびりついている。
ここからサビなどが発生し防水性能が落ちれば大変危険。なので、今整備やっといてよかった。こいつらはベンジンをつけてこすったり目の細かいサンドペーパーでこそぎ落とす。

しかしさすが、ムーブメントをケースに固定する金具も立派で、綺麗である。梨地になっていて安っぽくもない。

その金具を取り外す。これなんて呼ぶんだったかな、ムーブメントホルダーやったかな?


ムーブメントを取り出したところ。

取り出す時は、機械台を逆さにして時計に当てて、そのまま反転させてケースだけを持ち上げる。

こうしないと、ムーブや針が傷ついたり、曲がったりする。


針を外す時の必須ツール、サランラップ。極細のドライバーを入れてテコの原理で針を外す。
文字盤を傷つけないよう、針を汚さないよう曲げないよう、ホゾを折らないよう、細心の注意を払う。

針が抜けた。


うーん、きれいなムーブだ…!

文字盤を外す時は、このツメを持ち上げて外す。どこの特許かは知らないが、これはETAの偉大な工夫であると思う。

むかーしこれがわからず30分悩んだ末、マニュアルを開いてようやく外し方が分かった、ということがあったw

文字盤を外したらついつい裏側を覗き込んでしまう。裏側までキレーだなあ。きちんとムーブの外周を覆うように輪の部品が取り付けられているが、こうする事により衝撃などで文字盤に生じるわずかなズレを抑止できるのであろう。知らんけど。


日の裏側。時計は、外から見た時とムーブを取り出した時で裏表が入れ替わる。こちらは『裏側』である。


さすがハミルトンに搭載されるETAは質感が高い。ピッカピカである。


つづく。