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とある先輩から、新卒の頃に最初のボーナスで買ったという時計を預かった。不動品として長らくカバンに眠っていたそうだ。

とある事から僕が時計いじりが趣味である事を知り、声をかけてくださったのであった。

お世話になった大好きな先輩なので気合が入る。しかももうじき遠い異国に旅立ってしまわれるため、尚更である。

Rolex Air King 14000

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個人的には、壊れた時計をカバンに入れて持ち歩くというそのエピソードに痺れた。もはや時間を見るためだけのツールではなく、相棒としての時計の存在感を思い知らされる。こういうストーリー、大好物です!とお伝えしたら笑っていた。

ボーイズサイズのデイト無しのモデル。きらきら光る青文字盤が初々しくてとても良い。

オーバーホールなどはしたことがないそうで、それでも長年動き続けたのはさすがロレックスという他ない。

ご本人はバリバリのエリートビジネスマンで、共に相当活躍してきたのであろう、この時計にも多くの打ち傷、擦り傷が見られた。
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なんと裏蓋には新品についてるステッカーが…!!!まだ貼られたままだ!!
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最近は販売の際に剥がしてから売るようにしてるそうなので、レアである。

ロレックスに限らず言えることだが、通常この裏蓋の保護シールは、シールと金属の間に汚れが溜まりそこから錆などが発生する事があるので、付けたままにしておく事はあまり推奨されていない。

現にこの時計も、シールの中にぐるっとサビのような色が見られる。が、さすがに勝手に剥がす訳にはいかないので、あとで本人に説明差し上げよう…

開ける時は専用オープナーで。買っててよかったロレックスオープナー。かさばるけど。
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こんなふうに取っ手をつけて使える。
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品質の良い時計は、十年経ってようが十五年経ってようが、一瞬で開けられる。

ロレックスのスクリューバックはほんとに質感が高くて大好き。
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ムーブメントは3130。ついこないだやったわーと思ってたら、あっちは3135であった。

両持ちブリッジが雄々しい。
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取り敢えずブレスを外してみる。

予想通りではあるが、垢が蓄積され砂のようになっていた。たしかに二十年近く溜まってきた感じであるが、ビンテージ時計に慣れてる身としてはそんなに汚い方ではない。
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動かすだけでポロポロ落ちてくる。洗いでがありそうで良いw
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逆側も。
時計側にもブレス側にもびっしり詰まった積年の汚れ。全て流そう。
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つづーく。