カテゴリ

カテゴリ:Repair

まるで幻のポケモン…ZODIAC Astrodigit 入手

カテゴリ:
以前から探していたZODIACのAstrodigitというLCD時計。
4fe4d2c5aefa1_260372b

幻の一本


僕の敬愛するUT氏の神サイト、UT Designで始めてみてからずっと探していた。ただのLCD時計なのにただならぬオーラを発していて、大変魅力的に感じたのでした。
ZODIAC ASTRODIGIT LCD CHRONOGRAPH  - UT Design
http://utdesign.syuriken.jp/watch/motel.html
Capture


このページを一読して分かることはものすごくレアな時計であること、ものすごく格好良い形をしていること、本当にごくわずかの人しか所持してないこと、などである(あと、ユナイテッドアローズがパクリデザインの時計を発売しプチ炎上したこと)。

日本人だと、以下のコレクターが所持している事が確認できる。
MONDO WATCH - by HAL Design
http://www.juno.dti.ne.jp/~hamahal/Zodiac_Astrodigit.html
Capture1

高藤冬木の古時巡礼
http://pre-cog.jugem.jp/?eid=10
http://pre-cog.jugem.jp/?eid=19
Capture3

実際、Instagramなどで探しても、日本のコレクターが1-2名(上記コレクターと被っている可能性あり)、それから海外のコレクターが一人ヒットするだけで、その他は全くヒットしない。

色違いはSS、コンビ、SSx黒 の三種類が確認されているのみ。他にもAstrodigitの名前で売られているZODIACの時計はあるのだが、このシェイプがもう圧倒的、二段も三段も上のかっこよさだと思う。

デザイン性の高さを示す逸話として、シルバーx黒のモデルはスイス最大の時計博物館である、ラ・ショー・ド・フォン(MIH)の時計博物館(Musée international d'horlogerie)にも収蔵されているという話もあるほど。これは僕が裏付けが取れてないので、誰かご存じの方は教えて下さいませ。

ほしいのに見つからない


この時計、本当に笑ってしまうほどどこにもない。

一時期、ムキになって翻訳サイトとか使いながらいろんな言語のフォーラムを漁ってみた事もあったが、本当にない。多分、これを読んでいる人も、一度も売られている所を見たことがないと思う。

ところがある日…、なんと、某ベイに、出ているではないか・・・・!!ボロッボロのジャンクで、しかもブレスレットも紛失しているが、紛れもないAstrodigitの本体…!!!
ee

しかも見た日にそのまま終了するようなので、夜中まで粘って落札する。他にも狙ってる人がやっぱりいて、警戒して高めを指しててよかったーw

んで、届いたのが、コレ。
IMG_20200526_172434
IMG_20200526_172237
IMG_20200526_172402



写真と同じくらい酷い。ボロボロ。裏蓋のネジもすべて紛失、1つ以外の穴はすべてネジが折れ込んでいる。だが、欠品はなくボタンも完動、液晶表示付近も軽度のダメージに住んでいるので、磨けば光るのでは、と安心した。

ムーブはぶっ壊れているが、汎用ムーブであることは確認済み。チップにZODIACのシールが貼られていて、おおー純正かー!と思ってたら、実はこれすでに入れ替えられていて、違うモデルのモジュールが動いていたようだw(新しいの買ってから気づいた。。。)

わざわざZodiac純正の他チップと入れ替えるとか、よほどの捻くれ者が使ってたか、直したかしたんだろうなあ…。よくぞ手元に来てくれた、ありがとう!

というわけで、そのうち研磨、それからムーブの入れ替えに続きます。

以上、ZODIAC Astrodigit (の一部)入手のお話でした。
IMG_20200526_174048
IMG_20200526_174145

余談

ちなみにどれくらい探してたかというと、多分最初に探し始めたのが2014年くらい。んで、今回はじめてこのモデルのまともな出品を見た。(3-4年前に、裏蓋なし、ボタン・ガラス無しのほぼ鉄くずのケースが出たのを見た気はするが定かでない)つまり、6年に一度は出てくるようです、欲しい人は根気強く待ちましょうw



OMEGAビンテージクォーツめっさいい

カテゴリ:
お世話になっている人から、時刻合わせ、ブレス合わせをして欲しいと言われて預かったこのオメガのクォーツ。

HXSQ1647

修理内容


かなりのビンテージ品だったのだが、割と使われていたらしくあまり風化はしていなかった。ただし、その分しつこい汚れと錆あり。そんなもんはいつもどおり裏蓋を開けこすったり超音波洗浄したりかるーーく研磨したりで、割とすぐに治る。

電池交換も一瞬。ただ、時刻合わせがかなりわかりにくく、リューズを一弾弾いても時針しか調整できない。分針は、リューズを押し込んで進めるタイプであった。これが、かなりきつーーく押し込まないといけなくて、おそらく、皮脂汚れで固まったリューズでは十分に押し込むことができず、時刻合わせが壊れていると勘違いしたのであろう。

コマ詰めも同じで、ブレスを外すスプリングが腐って完全に固着していた。時計店で、無理だと断られたのことだが、腐ったスプリングを破壊していいならできるので、これもマイクロリューターでスプリングを削り取り、無事に完了。

そして、動作確認…という名の試着。

カッコ良すぎる


これが、ほんまに良い。
OFMY4841

写真から伝わらないかもしれないが、この肉厚のケース感、丁寧に面取りされたエッジ、ポリッシュ仕上げのベゼル、本当に美しいのである。

KWWV2041

極めつけは、このブレス。
ものすごく質感がよく、仕上げが素晴らしい。装着感抜群。

BOFE8179

この通り、ケースはゴルフの砲台グリーンのようになっており、少し下がったところからニョキっとベゼルが映えてて、めちゃめちゃ細かいがめちゃめちゃ格好良い。

APNE0088

文字盤の深いブルーもたまらん。光に当てると、様々な表情を見せてくれる。

BUXZ2460

正面から見てもすごくヨイ。3連ブレスが上下にちらっと見える。

GMIL9432


少し持ち上げてみた所。エッジの仕上げとブレスの質感、ベゼルの生え具合が見て取れる。

IMG_7167

惚れ惚れするブレス。軽く研磨とヘアラインの傷取りをしたが、ここまで美しくなるとは思わなかった。。。

IMG_7165

驚くべき時計である。

なんというか、この自体のオメガ特有の色気、というのだろうか、それとも妖気、とでも言おうか、、、そんなのをうちに秘めつつも、当時は最新のクォーツムーブを落ち着いたデザインに帰着させていて、見事。
IMG_7163

もうほんと、この適度に重量感があって、贅沢に仕上げてあるブレスが絶品。
厚みや折曲具合から伝わるだろうか。。。

IMG_7159

丁寧に整形されていることが分かるケースとブレス。

IMG_7156

ブレスの側面は、少しカーブのかかったポリッシュ仕上げ。これが、装着時に少し離れてみてもキラキラ光って、きれいなのである。

IMG_7152

ましたから。ベゼルの下側側面もポリッシュ仕上げ。今回軽く磨いておいたら、この輝き。。。

IMG_7151



じっくりと試着してK女史に返却。素晴らしい時計を見せていただいてありがとうございましたー!

謎リファレンス


でも不思議なことに、この時計のReferrenceが分からない。。。ぐぐってもそれらしいものが見つからない。ケース、ブレスは↓にとても似ているのだが、これ自動巻きっぽいし…
Seamaster 1974 Cosmic ST 366.0838
https://www.omegawatches.com/watch-omega-seamaster-cosmic-st-366-0838

もしご存知の方がいたら、教えて下さいませ。






タグホイヤーの電池交換&クリーニング

カテゴリ:
お世話になってる人から電池交換を頼まれたので、ついでにクリーニングもしますよと預かる。

タグホイヤー クォーツ時計。
IMG_20200513_081428

これと同じものを頼まれるのがもう3人目なんだが、そんなに人気だったモデルなのだろうか・・・?確かに高級感のある深い青ダイアル、視認性の良いインデックス&針、良質のステンレスブレスは良いものである。クォーツにしてはちょっと重いなあと思ったのだが、それもまたよい。
IMG_20200513_081433

長年使ってきたのであろう、小傷が入っている。

IMG_20200513_083103

裏側。潜水服の刻印がある。ここに汚れがたまりやすく、この個体も皮脂汚れが付着している。

IMG_20200513_234219

中身を取り出す。

IMG_20200513_234946

ハンディリューターで磨く。サンエーパール。

IMG_20200513_235554

ヘアライン加工用スポンジでヘアラインを修復。まずは荒いやつからスタートし、傷をとりつつヘアラインを仕上げていく。

IMG_20200513_235557

ブレスの真ん中はポリッシュ加工されているので適宜マスキングテープ(TAMIYA)でマスキングしながら仕上げる。ただ、あまり削り過ぎたくないため、ある程度の傷は消さずに残す。

IMG_20200514_000512

研磨中は研磨剤が飛び散るので、汚れてもいい服でやる必要がある。また、細かい粉塵も出るので、N95マスクを着用することをお勧めする。あるのとないのとでは、全然違います。ほんと。


ブレスも裏蓋も超音波洗浄機に沈める。五分間洗浄。

IMG_20200514_000820

この瞬間がなんともいえず快感。。。出したらピカピカに!


IMG_20200514_001836

ベゼルの墨入れが落ちてるところがあるので、敬愛するゼンマイワークスの記事を思い出し、必殺タミヤカラーで修復。これが意外と落ちないのである。ちなみに前は黒の油性ペンとかをつかったりしていた。

IMG_20200514_003018

こんな感じでインクをいれ、ふき取りつつ色を入れていく。4が難しかった。。。
ある程度インクを落としたら、つまようじをこすりながら余計なインクを落としていくことで、
かなり細かな調整が可能。

IMG_20200514_022738

パッキンは状態がよかったのでグリースを塗って再利用。
IMG_20200514_022904

新しい電池で順調に動作。

IMG_20200514_024118

おおーーいいねー!装着感が抜群に良い。

ブレスレットはもうちょっとポリッシュしてもよかったかな?
まあどーせすぐ傷がつくからいいか。
IMG_20200515_102707

この通り、キレイにしてお返ししたところとても喜んでいただけた。

IMG_20200515_110730

ブレスレットのポリッシュ部とヘアラインの切り返しの部分はやっぱクッキリさせるほうが高級感があって良いね!この時計はベゼルもポリッシュ仕上げなので結構細かい研磨が必要であった。でも楽しいから全然良い。


以上、タグホイヤークオーツの電池交換&クリーニングでした。




カンボジア初の時計学校、Prince Horology訪問!その1

カテゴリ:

時計サイトの気になるニュース

去年、SJXという時計愛好家のニュースサイトでこんな記事を発見した。

Cambodia’s First Watchmaking School Opens in Phnom Penh
https://watchesbysjx.com/2019/12/cambodia-watchmaking-school-prince-horology.html


なんと、カンボジアはプノンペンに、ガチの時計製作学校ができるそうだ。これには本当に驚かされた。

時計を学ぶ環境は限られている

というのも、従来、アジア人が時計製作を学ぶ機会というのはとても限られており、国産の時計メーカーを多数抱える我らが日本のいくつかの専門学校か、もしくは香港にある時計学校しか選択肢が無い…と当の国内時計学校関係者から聞いていたからである。そしてそれは仕方ない事なのだと、個人的にまったく意識する事は無かった。


Webサイトはこちら。
PRINCE HOROLOGY
https://princehorology.com/

なんと東南アジアに、しかも!カンボジアにこんな最先端の時計学校ができるなんて、全く想像がつかなかった。記事を見てもしばらくは何かの間違いじゃないかと思ったほどだ。
aaf無題
見よ、この最新設備。。。ため息がでる。。
aaf無題

時計愛に満ちた時計学校

気になって気になって仕方がない。素人時計師としてはもちろんだが、単純にビジネスや時計業界の将来展望などの観点からも、非常に気になるし、ワクワクさせられる案件である。

というわけで、どうしようもなく気になったので、はるばるプノンペンまで見に行く事にしたのであった。

アポ取りへのアプローチ

もちろん自分は良識ある社会人であるので、いきなり突撃して侵入するわけにもいかない。まだOpen前という事もあり色々と整っていないと思われたので、まずは手を尽くして関係者を探し出し、個人的にアポを取ることにした。これが結構苦労した。。。

先方もまさかイチ時計好きがコンタクトを取ってくるとは想定していなかったらしく、怪しくない者だと納得させるのに結構苦労した。が、こちらの意図に理解を頂いてからはとても紳士的かつ親切、丁寧な応対を受けてしまい、逆に恐縮しきりであった。

カンボジア初の時計制作学校設立の背景

尚、学校の名前は『Prince Horology』である。カンボジアでビジネスをしたことのある人ならすぐに分かるのだが、Princeというのは当地の不動産開発の一大企業グループで、この企業の設立した財団から援助を受ける形で開校している旨がサイトに記載されている。以下はこの基金のロゴ。
aaf無題





つづーく。



カルティエ 手巻きタンクのオーバーホール その4 (完)

カテゴリ:
さて、仕上げに組み立てに入る。

IMG_4582
文字盤。

裏側。
IMG_4583


小さくまとまってて綺麗!
IMG_4584

ブロワーとロディコで丹念に汚れや指紋を取り除く。このとき、時計油にロディコが触れないように気をつける。もしついてしまうと、その油が文字盤とかにつき汚してしまう。
IMG_4585

また、テンプが微妙にムーブからはみ出ているため、ムーブを持つときに指でテンプに触らない様、細心の注意を払う。テンプに指をかけたまま少しでも力を込めれば、天芯がポキっと逝きます。

そのまま時計の裏蓋にカポッとはめて…
IMG_4586

ちゃんと収まるのを確認し、
IMG_4588

針を取り付け。
二針デイト無しモデルのなんと簡単なことよ…
IMG_4589

針同士の干渉や、巻き上げ、時刻調整を一通り確認する。針の汚れもないか確認。
IMG_4590

そのまま勢いよくケースにはめれば完成。パッキンとかないので、防水性はゼロに等しい。

さて、バンドは、と…
IMG_4591

オリジナルの革ベルトについてたバネ棒、謎の汚れがビッシリ…!😓

爪楊枝でこそぎ落とす。地味に時間がかかる作業である…
IMG_4592

オリジナルバンドは硬くなってしまっているため、及び、僕の手には短すぎるため、手元にあったレディース用のNATOバンドに変更。
IMG_4593
んー、

斬新だけどイマイチ!と思ったので以下の様に14mmの皮ベルトを買って取り付けた。

IMG_4605

完成。
IMG_4617


んーやっぱ皮ベルトの方がよいね!!
IMG_4619


ちなみに、スーツに着けるとこうなる。小さいのだが、とても上品な仕上がりになるのであまりおかしくない。
自分でも驚くほどに馴染んだので、しばらく普通に仕事で使っていたくらいだ。
IMG_4656


というわけで、ジャンクのアンティークタンクを復活させた話でした。50年近く経ってるだろうにこの上品な輝き、さすがのカルティエ…






カルティエ 手巻きタンクのオーバーホール その3

カテゴリ:
引き続きETA2512の分解掃除。

ここまでくれば、ツヅミと切り替え車を外せば完了。オシドリは裏側からネジを緩めてやれば外れる。
IMG_4334

パーツを並べたところ。こうして写真を撮っておけば、洗った後にどのネジがどの部品のものかを悩む必要がないので助かる。
IMG_4335

でも、こないだ話した時計師さんによると、ネジとかは適当に置いていくらしい。どのネジがどこかは何となく覚えるとの事、すごくない??

地板。
華やかなブランドイメージとは違い、武骨だ。あまりに武骨…
IMG_4351

テンプ。
ヘアスプリングには極力触りたくないため、特に問題なさそうであれば分解して洗わずにそのまま放置。ホゾはロディコでこすり、受けは後で耐震装置をバラして注油する。
IMG_4352

長年頑張ってきたのであろう…綺麗にしてやるからまってて下さい!
IMG_4353


ケース。
ガラス研磨とか再メッキとかしたいのだが、知識、技量ともに及ばないため諦める…。タンクはガラスの形がかるーーくピラミッドのようになっててカッコ良い。
IMG_4356

部品を超音波洗浄機にぶっこんで洗う。ほんとは白のプラスチックのバスケットに入れるのだが、この時見つからなかった…笑。
時計パーツ用の洗浄カゴ、早く欲しいなぁー
IMG_4357

専用洗剤を使い、4、5分洗う。
IMG_4360

ふと、ものすごい小さいリングが泳いでるのを見つける…。変な汗かきながらやべーなにこれと思いパーツ表をググって探してみると、422番に描かれているのがそれっぽい。
IMG_4363

名前(Crown wheel ring)から察するに、どうやら丸穴車のネジにかますリングのようだ…グーグルがあって良かった…
IMG_4364

さて、洗い終わったら濯いで乾かして組み上げていく。一行で書いたがこれが時間がかかって悲しい。しかしこればかりは仕方ない、専用の機械なぞ高すぎて買えない…
IMG_4366

セイコーの作業台から挟むタイプに変える。バラすのは台でいいのだが、組み上げるのはしっかりホールドしとかないと揺れたりして困る。
IMG_4548

後で気づいたが機械台のサイズおかしかった。

まず輪列から組んで行ったのだが、なんかなかなか合わなくてめちゃ苦労した。
IMG_4549

んで、先に香箱やら受けやらを取り付けたほうが簡単なことに気づいた…
IMG_4550

正しい機械台にセットし直す。輪列を組む。やはり先に香箱受けをセットしてたからやりやすかった。アンクルまでつけた。

IMG_4579

裏返して、日の裏を組み始める。
IMG_4569

切り替え機構は、部品を飛ばさないよう気をつけながら、適切な量を適切な場所に注油する。
IMG_4571

終わり。特に難しいところは無し。
IMG_4573

次に、テンプ受けの耐震装置を外して、受け石に注油する。ここは本当に折れやすいので、ピンセットあるいは極小ドライバーで抉るように外す。
IMG_4574

受け石はロディコで吸着させて外す。素人は間違ってもピンセットで摘もうなどとは思わないように…
IMG_4576

CITIZENのAO-2という油を注して、石で蓋をして耐震装置をはめ込んでおしまい。

テンプを取り付ける。元気に動き出してくれて何よりです。ここも耐震装置をバラして注油。
IMG_4581

その4につづーく。












カルティエ 手巻きタンクのオーバーホール その2

カテゴリ:
ではバラしていこう。

ETA2512。小さい。
IMG_4300

この通り、ムーブメントの状態はお世辞にも綺麗とは言えない。

テンプを取り外したところ。
IMG_4301

続いてアンクルも取り外す。当然香箱のトルクはゼロ。皆さん、くれぐれもトルクが残ったままアンクルを外さないようご注意を…!色々死にます。
IMG_4302

続いて香箱受け。
角穴車、丸穴車を外すとコハゼバネが見える。そしてコハゼはめちゃめちゃ汚い…ネチョっとした茶色の汚れがこびり付いている。何これ?

IMG_4304

はい、香箱が見えました。
IMG_4307

香箱を取り除き軸の摩耗を見る。良かった、あんまり摩耗が見られない…
IMG_4309

という事で輪列の受けを外すと、パラパラと歯車が音を立てて崩れ落ちる。ここに、おそらく数十年にわたるであろうミクロン単位の均衡が崩れ、彼らは晴れて自由の身になった訳である。
IMG_4310

表側はもはや何も残っていない。
IMG_4311

ので、裏返す。
IMG_4312

ツツカナなどを外し、切り替え機構の分解に入る。切り替え機構とは、リューズの押し引きによる動作を切り替えるための機構である。
IMG_4314

少しずつバラしていく…
IMG_4324

切り替え機構の歯車は小さい上に微妙に、上下があるので、こうして写真を撮って記録しておく。
IMG_4325

切り替え機構は時計の中でもメカニカルな部分で、機械によって違いがあり見ていて面白い。し、時計の美しさを感じさせられる部分でもある。
IMG_4326

カンヌキを抑えているバネは、このように、ロディコを押し付けて吸着する。さもないと、飛んでいってしまい全裸あるいはパンイチで這いずり回って探す羽目になる。
IMG_4332

ほら取れた!ついでに汚れも取れた!
IMG_4333

カンヌキを取り外す。もはや丸裸も同然。
IMG_4334


その3へつづーく。









カルティエ 手巻きタンクのオーバーホール その1

カテゴリ:
手元に届いた一本のジャンク時計…

IMG_2156

カルティエ マストタンク
通常マストタンクといえばカルティエロゴの上にmust de というロゴが入ってるのだが、これはそれすら入っていない最初期のモデル。カルティエに詳しくないが、おそらく1970年代初頭ではないだろうか…??後で詳しく調べてみよう。
IMG_2157

状態としては、巻いても動かない不動品。振ると僅かに動くこともある。

動作品と書いてたので買ったのに凹むわ…というのは嘘で、この手のアンティークは動作品が動作するなどと期待してはいけない。僅かでも動く、この事実が何より重要である。

搭載ムーブはETA2512。
IMG_2163

ベルト着脱面はこんな感じであった。ドライバーでこすって開けようとした跡だろうか?
IMG_2172


裏側。なんとベルトはカルティエ純正である笑。いつのやねん!
IMG_4293

中身を取り出す。
IMG_4294

動かないなら動くようにするかぁーと言うことで、分解掃除に入る。

レディースウォッチは多分初めて…なので、細かい部品が怖くてなんとなく半月盆に紙を敷いて作業することにした。後で気づいたが、これ、傾きが発生するのでネジが転がって大失敗であった。笑。
IMG_4295

ケースとムーブ。
IMG_4296

針は黒塗りで高級感は無い。が、素朴で良い味を出している。
IMG_4297

文字盤はサイドからネジで止められているよくあるタイプ。スッと取り外す。取り外す際は、ドライバーで抉りながらゆっくりとゆっくりと取り外すこと。

地板に、PATENTEDと刻まれている。
IMG_4298


表面。
モデルによってはこのムーブに美しいコートドジュネーブ、カルティエロゴの金彫りなどの装飾が入れられてるのだが、これは素っ気ない。しかし気品がある!

当たり前だが、同年代の安物手巻き時計とは時計そのものの格の違いを感じざるを得ない…
IMG_4299



その2へつづーく。

SEIKO WORLDTIME ボロボロの状態で到着

カテゴリ:
はるか昔のセイコーの名作、ワールドタイムがやってきた。

ワンプッシュクロノと並び、東京オリンピックの記念モデルとしても発売された事がある。

それが…
IMG_1187

こんな状態で我が家に到着。まぁジャンクで買ったんやけど。

ケースはくすみ、クリスタルはもはや霞みがかって文字盤がよく見えない。
IMG_1199

ブレスも傷だらけでスレッスレ。
IMG_1203

文字盤に錆も浮かび、インナーベゼルの都市表示盤にもうっすら錆が移っている…😓
IMG_1206

しかしケースは原型を留めていて、四時位置のリューズもかっこ良い!!
IMG_1205

磨けば綺麗になりそうだ。
青と黒のインナーベゼルの色調がこの時計の爽やかな印象を決定づけている。つーか今気づいたが。今日の一連の写真、最初の一枚以外は24時間針が短針に隠れて見えづらい…
IMG_1204

このブレス、かつてはどのように輝いていたのであろう。質感が高く、柔らかいので巻いていて快適である。セイコーにありがちなペラペラさがない!
IMG_1208

型番は6117-6010
なんと、ブレスはオリジナルである。

経験上、セイコーのビンテージにオリジナルブレスが付いてくるのはかなり珍しいパターンである。実用性の高さ故に、使い潰されてしまうのがほとんどなのであろう…
IMG_1209

弓環やブレスのコマの周りなど、それはもうビッシリとどす黒い垢やホコリが堆積していて、洗いがいがありそうだ。

以上、セイコーの名作ビンテージのご紹介でした。


Rolex Airking 不動品修理 その6

カテゴリ:
さて、ケーシング済みのこの個体…

IMG_9714

動作確認という名の借用。2日くらい付けてみて止まったりしないか見る。
IMG_9719

本来の輝きを取り戻したオイスターケース。とても美しい…!
IMG_9748

高級腕時計ブランドの代名詞でもあるロレックス。そうなるにはそれなりの理由がある。見よ、この輝き…!
IMG_9809

そして持ち主のK氏にお渡し。喜んでいただけて何より。お渡しした記念に2人でリストショットを撮らせていただいた。
IMG_0068

彼は間も無く”ひたすら横に広いくせに時差がない”という異国の地に赴くのだが、いくつになっても新しい挑戦ができるというのはとても素晴らしいことだと思う。

最初のボーナスで買ったという思い出のこの時計と共に、目一杯楽しんできてください、Kさん!



このページのトップヘ

見出し画像
×