カルティエ パシャ カレンダーディスク修理
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ある知人から、一本の時計を預かった。以下が初めて手に取るカルティエの時計である。
Cartier Pasha
多くの時計好き同様、宝飾系ブランドの時計なんてどーせ汎用ムーブポン載せなんだから興味ないや…と、僕も思った。見た目の第一印象は、カルティエの時計にしては安っぽいなあ、偽物かな?である。
だが、外装の安っぽさはともかく、青い針の美しさはさすがジュエラー、みていて飽きない。
それ以上に、なめらかなスイープ運針と、やたらでかいカレンダーディスクの窓がその安っぽさと不釣り合いだった。
カレンダーを回してみると、小気味良くパシッパシッと日付が変わり、これも素晴らしい。この辺りから、実はコレはいいものなのか?と思いはじめた。
なお、故障の内容は、日付が0ではなく5で二桁目が繰り上がってしまう、というもの。彼女が昔買ったものだが壊れたので使ってない、治せないか?と訊かれたものである。
この手の故障は、衝撃でカレンダー抑えが一時的に外れ、そのときカレンダーディスクが空回りして起こる。空回りした後にまた抑えがきき、ずれてしまっていると推測される。
対処としては文字盤を外しカレンダーディスクを置き直しておしまいであるが、ここにアクセスするまでの労力が、時計によってまちまちなのである。
裏面
安っぽくね?
裏面のネジも全部飾りで、スクリューバックで開けるのだろうと思っていたほどに、安っぽい。ところがどっこい全て本物であったので、仕方ないので八本のネジを全て開けることに…
いざ中を見て愕然とするのであるが、…
次回へ続く。