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2017年04月

夜光入れ直し!

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某時計のメンテ、剥がれかけた夜光を入れ直す。


ネットを参考に取り寄せたのはこれ。二つを混ぜ合わせると固まる。これが結構カッチリ固まるのだ。




ほんのわずかずつ取り出し、混ぜ合わせ…

縫い針の先っぽで文字盤に塗る。これが本当に神経を使うのである…

バーインデックスの付け根にあるポチが夜光。ここにこんもりと塗る。


…一時間ほど乾かして完了。
ちと分かりにくいか。



少し夜光が緑になり、盛り上がってるのが分かるだろうか。


このメーカーは発光能力も持続性も問題なく、気に入っている。夜光が若返ると、時計全体に元気が出るようである。
…どーでもいいけど、この時計、渋いな…。バンドは本革、手縫い、特注の逸品。やはり時計はバンドが大事なのだなあ。




以上、夜光の入れ直し作業でしたとさ。


ELGIN 手巻き時計の修理 その4

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さて。組み立てたらこの通り。


うーん。

小汚い感がまだまだ抜けないので、研磨することにする。


グラスリムーバーで風防を取り外す、

ヤスリでゴシゴシとこする。1000, 1500, 2000の順番。そのあとはサンエーパールで磨く。


ケースもサンエーパールでゴシゴシと擦る。

ケーシングと調整。ヒゲゼンマイが全くあってなくて、チクタクチクタクという音がものすごくアンバランスであった。つけて外してまた測り直して…と、かなーり大変であった…。。。


組み直し。少しピカピカ感が出て来た!!



装着して数日様子を見る。問題ないようである。



自分で直した時計というのは感激もひとしお。ちゃんとしたベルトに換えて、長く使っていこう。



以上、エルジンのジャンク時計をなんとか復活させたお話でした。

ELGIN 手巻き時計の修理 その3

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さて、これが外れてしまったヒゲゼンマイである。ピンセットの先と比較してみると、いかに小さいかが分かる。

どうでもいいけどピンセットガタガタやな…


チラネジ付きの立派なテンワ。真ん中の金色の部分が、おそらく、ヒゲゼンマイを固定するためのパーツなのであろうが、どう固定すればいいか全くわからない。

この真ん中の溝にヒゲゼンマイの中心部を嵌めるんだろうが…一体どうやって!?



色々いじってみると、金色の部分が外れそうだったのでものすごく慎重にドライバーで抉ったら、外れた。ためしに上下逆さにしてヒゲゼンマイをセットしてはめ直すと…


なんか治ってないか!?これ。


固定されてる感が出てきた。



持ち上げても外れないので、じゃあためしにはめてみよう…


そしたら、なんと、動いた!!!


これは感動である。ヒゲゼンマイをいじって直して動かすというのはかなり嬉しい。

テンションもそそこそこに、続けざまに日の裏も組んで…



ダイヤル等つけて、ケーシング。



その4へ続く。

24年前の時計のお値段

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古本屋で入手した昔の時計雑誌を読んでみた。

昔の時計って、ほんま安かったんやなぁ…



エクII。このモデルは現行品と違って、短針がベンツ針でなくストレートなタイプである。僕はめちゃめちゃこのデザインが好きで、ほんとに、いつかこの腕にはめて見たいと思う一本なのだが、みんな思うことは同じのようだ。

オークションやらみても凄まじく人気があり、凄まじく高価である。一本300万を超える個体も珍しくなく、完全に高嶺の花である。


それがなんと…




お値段28万円から


パチモノ級の安さと言える。



他にも、僕の大好きなメモボックス、アメリカモデルのルクルトロゴである。

メモボックスとしか書かれてないが、このブラックダイアル、三つのリューズは超スーパーレアモデル『ポラリス』だ。

ただ、見慣れないダイアルなので少し調べてみると、どうやらプロトタイプが、作成された直後に500個のみ販売された、いわばプレポラリス…らしい。


言うまでもなく、事案レベルのレア度である。お値段はつけようがないが、あえてつけるとすれば150万は堅いのではなかろーか。


それが、




20切り。こんなのはもはやポラリスのリューズ三つ分のお値段である。


四半世紀とはいえ、そんなに物価って変わってないのではないか?三十年前のビッグマックも四百円程度である。


と言うことは、やはり時計自体の価値がこの二十年で大変に上昇しているのだろう。

時計を愛する者として今が不当に高いとは思わないが、この時代か激安であったとは言ってもよいのではなかろうか。クオーツショックからまだまだ脱しきれず、機械式時計の価値がまだ定まっていなかった…というのもあるのかもしれない。


誰かタイムマシンとお小遣い下さい、と思いました。切実に。


余談ながら、憧れのユニバーサルジュネーブのトリコンパックスについて、栗崎氏の記事がある。

熱量のある素晴らしい記事。ボタンの操作まで解説してくれていてたまらん。

氏とは一度だけ、ものすごくたまたまではあるが、電話で話をしたことがある。時計愛がひしひしと伝わってきた。そしてめっちゃめちゃ丁寧で優しかった。 



以上、時計の価値というものについて考えさせられた一冊でして、とさ。

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