止まった時計の相談を受けた : ポールスミスのクォーツ時計と時計の生産性について
こないだ電池交換した時計が止まってしまったから、見て欲しいとの話があった。
ので、預かる。ポールスミスのクォーツウォッチ。

確かに止まっている。そして、スモセコが無くなっている…振ってみると針の間からでてきたw
かわいそうに、秒針の差さる穴が文字盤と大幅にズレてしまっていて、ホゾが秒針に残ったまま折れてしまっていた
何か強い衝撃を与えましたか?と聞くと、
「いえ、特には……。止まった前日につけたままカラオケで暴れたくらいですが…」
🤣🤣🤣

取り敢えず分解。
文字盤。


文字盤の脚。





上の写真では少しわかりにくいのだが、根元の方がグニャッ!って曲がっている。
これってどうやって治すんだ??
何やっても折れそうな気しかしなかったので、文字盤を入れて、すこーーーしずつ力を入れて曲がってるのと反対方向にずらす事にする。

まだ少しズレてるのだが…!脚が折れるのが怖すぎて踏み込めない…。ムーブは壊れてもいくらでも替わりがあるが、文字盤はそうはいかない。

ホゾごと折れた秒針。もののあはれを感じさせる。
ひとまず動くようになったので様子見。ただ、時間を送ってるとまだ引っかかる位置があるので、やり直しになるかな…

ポールスミスのファッションウォッチ、まるで高校生がしているかのような時計なのだが、持ち主はこの二百倍くらいの値段も余裕で買えるエリート。時計には全く拘りがなく、日夜この時計を巻いて稼ぎまくっている。
この時計、原価はおそらく二、三千円だろうか?
もし時計に生産性があるとして、それを単純に原価とその時計を巻いて稼いだ比率に求めるならば、…これは凄まじい生産性を誇る個体といえる。
きちんと動いてくれれば良いのだが。
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