SEIKO BELL-MATICのオーバーホール その3
さて、裏返して日の裏を組み上げていく。ほとんど写真がないw
淡々とカレンダーを取り付けるまで進む。
カレンダー抑えを取り付けたら、その上に曜日のDISCを入れる。DISCに空いてる穴からオイラーを突っ込んで抑えを少しずらし、回転させつつはめるとよい。
文字板の取り付け。見よこのコンディション!!めっちゃきれい。おそらくこれまで一度も手が入っていないため、新品のまま残ってきたダイアルである。湿気の浸食もなく、素晴らしい状態を保っている。こんな宝物を、この手で触れて感動。
アラームインジケーターは外周リングになっており、上から乗せた後側面にあるおさえ板(?)で浮かないように抑える。スムーズに回ることを確認し、針を取り付けていく。
曜日の切り替わりとアラームを合わせ、12時の位置に針を取り付ける。
針を載せたら・・・
針オサエでぐいっと押し込む。アラーム時計は、押し込むときにアラーム抑えの分沈み込むので、しっかりと針を押し込まないと浮いてしまうので注意。力を変な方向でいれてしまうと、短針が曲がって文字板に接触してしまうので、慎重に、穴の大きさがあった針抑えを使う。
磨いたケース、ベゼル、風防、裏蓋。ベゼル下は傷んでいるところはできるだけ削ったが、どうしても錆に浸食された跡は残ってしまう。でもこれはぜんぜんましな方である。
ベゼルはピカピカに磨いたのでギラギラしているw
ケーシング。何度も何度もチリ吹きでホコリを飛ばし、確認しながら入れ込む。
ケーシング終了、完成。見よこの輝き!!ベゼルのギラギラ度ヤバイ。
ケースの傷は完全に取り切れなかったが、形を変えない程度に磨きこんで輝きを取り戻した。
風防もクリア!視認性抜群。文字板はもはや神々しいレベルである。
うーん、かっこいい…
針のクリアランスチェック。実は一度お返しした後、秒針のずれにより分針が外れてしまったため、もう一度秒針の袴を締めなおして曲がりを取り除き、分針もよりタイトにはめ込んで調整している。
組んだ後は実際の使用で問題がないかをチェックする必要がある。
この輝き、どうだ・・・!ケースの形はシャープに保ったまま、小傷を取り除きクリスタルガードでコーティングすることでこのように美しい輝きを取り戻してくれた。
…と、いうことで、持ち主にお渡しして、今はストラップを選んでいるとのことであった。こちらから申し出ておきながら手間賃をいただいて直させていただいたSEIKO BELL-MATIC。全く同じモデルを持っているのだが、こんなに良いコンディションのBELL-MATICに触ったのは初めてであった。
長く時計趣味をやっているとこういう事もあるのだなあ、と有難く感じている。Tさん、どうもありがとうございました!
以上、SEIKO BELL-MATCのオーバーホールでした。
以下、その他写真集。1、2枚目は受け取ったときの写真。
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