いよいよジャンクMemovoxの修理 その1
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クールだがボロボロである。環境の悪いところで長期間使用されずにいた時計の汚れ方をしていた。
腐っても憧れのステンレスシルバーのMEMOVOX E855である。素人ながらもなんとか、なんとか綺麗にして実用したい…!!
ので、決死のクリーンアップ作業を行う。
このモデルは、初見で裏を傷つけずに開けるのは大変困難である。以下の写真のように外側の細いリングが内側のフライパンのような形の丸い蓋を取り囲むようにねじ込まれていて、しかもオープナーをいれる穴の形が四角い。
そのへんの時計屋でも平気で傷をつける。
んで、市場に出るのは開け方がわからず闇雲にこの穴にオープナーをつっこみ、滑らせて傷がつけられる個体が殆どである。
が、この個体はとても綺麗だ!整備されずに長い間放置されていたのが幸いしたのだろう。
これを気に入った理由の一つが、この、裏側が美しいこと、で、ある。
初回は大抵とても硬いので、滑りにくくするためと保護のためににサランラップをかぶせ、その上から回す。
本当に硬かった。慎重には、慎重を期す。押す力が八割、回す力が二割程度で少しずつ少しずつ力を込めて行く。
リューズに力を込めておらないよう、曲げないよう…
ラグに力を入れて折らないよう…慎重に慎重に。
…なんとか滑らせずに開けることができた!!
黒い汚れが見える。ひどいコンディションだなぁ…
この蓋も、載せてるだけの筈なのに、パッキンでケースにへばりついているため全く取れない。コジアケを使い、抉って外す。
すると…
なんとも美しいムーブが






ケースが汚れをすべて受け止め、内部を守ってくれていたのだ。ありがとうケース。手入れも少ないため驚くほど美しいムーブであった。
当然ながらジャガールクルトのロゴが金文字で輝いている。北米のメモボックスは、単にルクルト表記なので、中身もダイアルと合致して、高価なヨーロッパ版のメモボックスとなる。
…続く。
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