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ハミルトンに、本革手縫いの革ベルト!

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先日メンテしたハミルトンにつけた茶色の革ベルト。よいねえー!本革手縫い。

黒文字盤には濃いめの茶色が合うと踏んだが正解であった。


みよ、この凛々しさ!

この潔い三針時計こそが、自信と大胆さを与えてくれる。持ち主はこれからもこの時計とともに稼ぎまくってくれる事であろう。


裏側。カッコ良い!

革ベルトはブレスに比べ軽く、柔らかい。よって、何気ない瞬間に時計を意識する事が減ることになる。
より一体感が深まり、さり気ない存在となるのである。

綿シャツとの相性も良し!いやーほんと、この黒文字盤、カッコ良い。

こういういい時計を若い人がしてくれていると言うのは、時計好きとしては嬉しいもんですなぁ。

Hamilton Viewmaticのクリーンアップ その4

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部品の乾燥を待つ間に注油をば。
テンプ受けの耐震装置のバネを取り外す。

すると、こんな塊がポロっと出てくる…


これが受け石。小さい。
一番上の石を開けて、古い油を爪楊枝で拭き取り、新しい油を差す。
そしてそれを穴に戻して、耐震装置のバネを戻す。
バネを戻す時はこの上なく優しくはめ込まないと、耐震装置が曲がってしまうので注意。



地板。
洗浄してないため、ベンジンをつけた爪楊枝と、ロディコとブロアーで丁寧に汚れを取る。目に見えない金属片とかはロディコでほぼとれるはず…


コハゼと、洗浄した丸穴車を取り付ける。AO-3を注油。
ピカピカ!


その他も黙々と組み上げていく…


んで、テンプまで着けて、テンプ受けのネジを締める前に、こんどはテンプ受け側の受け石に注油。
さっきと同様に耐震装置をぱかっと開けて、石の間を拭いて注油し、また戻して耐震装置をはめ直す。その後、テンプ受けのねじを締めて固定する。ぱかっと開いてる耐震装置をご覧ください。↓

ケースの研磨も忘れずに。このケース、何と部品を組み合わせて作っているため、仕上げが微妙に異なるパーツが混ざっている。ので、マスキングテープで、異なる仕上げのところを覆い隠して、鏡面仕上げの部分を磨く。
これは磨く前。


磨いたあと。ピッカピカ!!!



逆側も同じように。。マスキングテープをはがして付け直す。サンエーパールでひたすらこする。つっても一分くらいでキレイになる。



ケースが終わったらもう一度洗浄して、乾燥させたあとにムーブを装着。
これはもうムーブメントホルダーまで装着してしまった後の写真。
裏蓋もスタンバイ済みである。こびりついた茶色い汚れはベンジンや爪楊枝、サンドペーパーでこすって落とす。

さてここで、これまで大活躍であったパッキンにもう少し頑張ってもらうべく、グリース塗布。

いつもの塗布ケースにぶちこみ、ふたをしめてぐりぐり回すと塗布完了。

ピンセット二本を使い、抑えたり引っ張ったりしつつ裏蓋にパッキンを装着!
今後数年は、文字通り水際で水分の侵入を抑えてくれる役割を果たすことであろう。

パッキンは、さらにサランラップをつかってしっかりピンセットで押さえつつ、はめ込む。途中でねじれなどがないか注意すること。また、グリースがサファイアガラスなどについてしまわないよう、気を付ける。

裏蓋を閉める前に、お楽しみの歩度調整。
さすがETA-2824-2、この精度である。素晴らしい。ビンテージ時計に慣れていると毎回驚かされる…


できあがり!!みよ、このツヤ・・・

龍頭周りもこの通り。ぴっかぴか!

ひとまず緊急メンテを終えたHamilton君。生まれ変わったようである。
微妙にではあるがカレンダーの切り替えタイミングも調整しなおしておいた。

お試し用に革バンドを装着してテスト運用(という名の無断借用)。
よいねーーかっこよい!!



というわけで、Hamilton Viewmaticのメンテナンスでございました。


持ち主のT君には、個人的に似合いそうな革バンドを選んで勝手に買って、
抱き合わせで返却しようと思う。他人の金で選ぶ革バンド美味しいです。

Hamilton Viewmaticのクリーンアップ その3

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ムーブメントの分解に入る。




自動巻機構を取り外す。

裏側はこうなっている。

ムーブメントは、ETA2824-2。右にあるロゴがETAを表す。関係ないが、このロゴが文字盤にプリントされたビンテージクロノをたまーに見るのだが、あれはどーいうものなのであろうか?

テンプを外す。


丸穴車を外す。と。うおっ…汚れが…

アンクルを外す。アンクルを外す前に、必ず香箱のトルクが残ってないことを確認すること!!
香箱を指で押さえながらオシドリをピンセットで解放し、ゆっくり回してゼンマイを解いていく。ていうか、整備の前には無闇矢鱈に巻かない…よね?


すると…釣れた釣れたw
アンクルがドライバーに吸い付くほどの磁気を初めて見た。


ヒゲ持ちもこの通り、見事なまでに帯磁している。ネジがくっついて持ち上がる。すごっ!!

速攻消磁器で消磁する。中華製のかなり怪しい器械なのだが、ちゃんと消磁できるからすごい。写真撮り忘れた。



輪列受けを外す。


香箱受けも外す。


さて、自動巻機構の分解に入る。裏側のプレートを外しバラす。


香箱内部。外壁付近にAO-3を塗布し、内側にはグリース。


ケースといくつかの部品を超音波洗浄。今回は日の裏側はバラしていないので、地板は洗浄せず。油汚れやカスは、ロディコや爪楊枝にベンジンを染み込ませたものでこすって取り除いた。


つづく…

























Hamilton Viewmaticのクリーンアップ その1

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とある覇権会社(派遣会社ニ非ズ)のやり手の若手営業が巻いていたこの時計、

Hamilton Viewmatic
黒文字盤にドーフィンハンド、ミックスインデックスのキリッとした出で立ちのハミルトン自動巻デイト付き。


うーん、かっちょいい!!

八連ブレスの質感は高く、巻いていてとても柔らかく感じる。さすがハミルトン…おそるべし。

ビンテージ時計大好きの僕であるが、明確にビンテージ時計が現代時計にかなり大きく劣る点、それはブレスである。

ビンテージ時計のブレスの価値や楽しみは希少性という要素が多分に含まれていて、装着感や長さ調整の利便性などはイマイチという事も少なくない。

それに比べ、このハミルトンの時計のブレスの質の高さと言ったら、もはや極上と言ってよい。
素材の調達や加工機械の発達、人材チャネルの多様化など色々な理由はあるのだろう。あるいはロレックスが、かなり頻繁にブレスレットの仕様変更を行う点から見ても、日進月歩の世界なのであろう。


閑話休題。


…しかし、時計を手に取ってみるとどうも動きがおかしい。手巻きの感触が重い上に引っ掛かりがあるようで巻きが悪く、シースルーバックの中をのぞいて見ても心なしか乾いているような印象。


裏側。
ネジ周りの汚れから、公私にわたる
パートナーとして使い倒してきたのだろうなぁと、想像できる。




ので、預かってクリーンアップする事にした。ハミルトンの時計は初めてバラすため、楽しみ、楽しみ…


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